あなたは自分が恋愛依存症ではないかと不安になっているんだと思います。
恋愛依存症という言葉を聞くと「もしかして病気!?」と心配になりますよね。
でも実は、現時点では、恋愛依存症は病気には分類されません。
「あ、病気じゃないんだ!だったら安心…」と思ったら大間違いですよ。
恋愛依存症は深刻化すると心がボロボロになります。
症状としては、
- 恋人のことで頭がいっぱい
- いつ別れを切り出せれるか不安でしょうがない
- 仕事に手が付かなくなる
- 友人関係が悪くなる
- 自責の念に駆られる
などが挙げられます。
もっと詳しい特徴や自分が恋愛依存症かを診断したい方は、こちらの「恋愛依存症に苦しむ女性の特徴と克服方法は?治さないと結婚後も不幸のまま」をご覧ください。
▼恋愛依存症の診断チェックリスト付き▼
この記事では、恋愛依存症が病気として扱われない理由を紹介していきます。
恋愛依存症について深く知りたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。
恋愛依存症が病気ではないとされる2つの理由とは?
恋愛依存症が病気ではない理由は主に2つです。
- 分かりやすく目に見える害がないから
- 恋愛依存症という言葉が登場して新しいから
それぞれについて詳しく解説していきますね。
病気ではない理由①分かりやすく目に見える害がないから
あなたは病気と聞いて、どんなイメージを持ちますか?
- 早く治さないといけない
- 不健康
- 体に何らかの異常事態が発生している
たぶん、このようなイメージを持っていると思います。
では一方で、恋愛依存症と聞くと、どのようなイメージを持ちますか?
人によっては、
- なんだそれ?病気なの?
- アツアツなカップルってことだよね
- ロマンティックなイメージがある
このように、軽く見られるんですね。
むしろ「熱愛していて良いことじゃん!」とポジティブに受け取られることもあります。
実際、恋愛依存症は明確な害が体に現れるワケではありません。
だからこそ、軽く見られますし診断も難しい。
恋愛依存症が病気とされない原因として、診断の難しさが挙げられます。
明確な基準が統一されていないから、病気として認定できないということです。
たとえば、アルコール依存症やタバコ、ドラッグを考えてみましょう。
- お酒は飲み過ぎると、肝臓に悪影響が出ます
- タバコは、肺がんのリスクを高めます
- ドラッグは、人の心と体をボロボロにします
これらは体への害が目に見えます。
お医者さんにとっても、診断が楽ちんです。
「あ~お酒の飲み過ぎなんですね。今度からお酒控えましょうね。」といった具合です。
恋愛依存症は、
- お酒
- タバコ
- ドラッグ
といったマイナスイメージがありません。
映画などでも、ラブラブな恋愛シーンがあると盛り上がりますよね。
つまり、恋愛依存症はある一面を捉えると、ポジティブなイメージがあるのです。
恋愛依存症は、
- 目に見える害はない
- お酒とは違ったポジティブなイメージ
こういった背景があって、病気認定されていないのではないかと推測されます。
病気ではない理由②恋愛依存症という言葉が登場して新しいから
恋愛依存症という言葉は1975年に始めて登場しました。
心理学者である、
- スタントン・ピール
- アーチー・ブロドスキー
この2人が著した本『Love Addiction』が出版されてから、恋愛依存症という言葉が広まり始めたと言われています。
英語圏では恋愛依存症を”Love Addiction”と呼んでいます。
1975年に登場したばかりのまだ新しい分野なんですね。
現在でも様々な角度で研究が続けられており、まだ明確な基準が決められていないために病気認定されていないという指摘もあります。
【個人的な意見】恋愛依存症は病気として捉えるべきではない
私、城崎ジョーの個人的な意見をお話したいと思います。
現在、恋愛依存症は病気として認定されていませんが、私はこのまま認定されなくて良いと考えています。
その理由を説明します。
医学モデルのデメリット!病名を診断することの危険性
医学というのは、
- 症状が発症
- お医者さんに診断してもらう
- 病名が分かる
- 治療
こういった手順で進んでいくと思います。
一見正しいそうに思えますが、病名をつけることに関するデメリットが一つ存在するのです。
それが「手段と目的の取り違え」です。
病名はあくまで症状に名前をつけたものであり、原因そのものではありません。
たとえば、うつ病をイメージしてみてください。
うつ病は、
- 睡眠障害
- 疲労感
- 倦怠感
- 食欲の減退
- 動悸
- 息苦しさ
こういった症状が代表的だと言われます。
最近、働き過ぎで体がダルかったAくん。
お医者さんに診てもらったら、うつ病だと診断され、抗うつ薬をもらいました。
Aくん「やった!これでうつ病が治るぞ!明日からバリバリ仕事に取り組めるぜ!」
これって本当に治療できているんですかね?
もし、飲むだけでうつ病が完全に回復する魔法の薬が開発されたら、無限に働ける。
うつ病に悩まされることは二度とない。
それは人類にとって素晴らしいことなのでしょうか?
考え方を変えれば、うつ病は発症することで、その人の命を守っています。
体を守るための自己防衛のサインなんですよ。
もうこれ以上頑張りたくない!という体の悲鳴です。
その大事なサインを薬でかき消すのは良いことではないハズです。
他にも、あなたも知っているかもしれませんが”痛み”という感覚は体を守るためのサインです。
お腹が痛いのは病気のサインかもしれません。
もし、患者さんが痛いと訴えているから、「麻酔をかけて、はい解決!」
こんなお医者さんがいたら、おかしいですよね?
いま紹介した、
- うつ病
- 痛み
というのは、分かりやすい例でした。
しかし、こういった間違いが起こる可能性はゼロではありません。
まさに”手段と目的の取り違え”が起こるのです。
病名はあくまで症状に名前をつけたものであり、原因そのものではないのです。
私たち人間は、残酷ながら完璧ではありません。
だからこそ、病名という簡便さから判断を間違ってしまう可能性は非常に高いと言えます。
特に恋愛依存症は病気に認定すると、間違いが起こる可能性が高いと私は考えています。
なぜなら、恋愛依存症の真の原因は本人にないからです。
恋愛依存症の症状はドーパミンやオキシトシンから引き起こされる
依存症というのは、ドーパミンという脳内物質が分泌されて起こります。
あなたも聞いたことがあるかもしれないですが、
- ギャンブルで勝ったとき
- 何かを達成したとき
何かしらの達成感を味わうとドーパミンは分泌されます。
そしてドーパミンがドバドバ出ていると、私たち人間は気持ちいい!と感じるわけです。
気持ちいい!という感覚を何度も味わいたいから、依存してしまうんですね。
恋愛依存症では、恋人とイチャイチャしているときにドーパミンが出ます。
さらにオキシトシンという安心感を覚える脳内物質も出ています。
恋人と一緒にいると、幸せの絶頂気分を味わえるのです。
私たち人間は快楽に夢中になります。
言い換えれば、私たち人間は快楽に弱いのです。
恋人と一緒にいるのが幸せだから、依存してしまうわけです。
ではドーパミンやオキトシシンの分泌を薬で抑えたら治療完了なのか?
依存しているなら、その原因物質である、
- ドーパミン
- オキシトシ
これら2つを抑える薬を投与すれば、依存は止まるでしょう。
もう恋愛依存症に悩むことはありません。
でも、二度と人を愛せなくなるかもしれません。
それって、根本的な解決になっているんですかね?
「途中で薬の投与をやめれば良いじゃん」という意見もあるかもしれませんが、薬の投与を辞めたら、また依存症は復活しますよ。
つまり、根本的な解決になっていないんです。
- 薬を飲んで抑える
- 体にメスを入れて治す
こういった従来の医学モデルでは、残酷ながら恋愛依存症を根本的に治すことはできません。
だからこそ、私は恋愛依存症を病気として認定する必要はないと思います。
従来の医学モデルとは違ったアプローチをしていくべきです。
恋愛依存症を治療するには真の原因を知らないと始まらない
恋愛依存症を治していくためには表面的な部分だけを考えてはいけません。
ドーパミンやオキシトシンが原因と、単純化して原因を決めつけてはいけないのです。
恋愛依存症の真の原因を考える必要があります。
恋愛依存症の原因はあなたではない!親にあるのだ
ドーパミンやオキシトシンが依存を引き起こしているのは間違いですが、それらの脳内物質を引き起こす、さらなる原因があるんですね。
その恋愛依存症の根本的な原因は、幼いころの親との関わり方にあります。
一般的に恋愛依存症は親の育てられ方によって引き起こされるのです。
だから、実はあなたは悪くないんですね。
もっと詳しく恋愛依存症の原因について知りたい方はこちらの「恋愛依存症の原因は親!幼少期に毒親と関わると依存が進む3つの理由とは?」という記事を参考にしてみてください。
とはいえ、親が原因だからといって、親を治療しても何も始まりません。
最終的にあなたの心のケアをしなければならないのです。
ここが医学モデルを採用するべきではない点です。
原因を 駆逐しても、解決しない問題もあるんですよ。
たとえば、原因である親とのイヤな記憶を消しても恋愛依存症は改善しません。
余計に症状が悪化します。
なぜなら、愛情不足をもっと感じるから。
親との関係だけでなく、歪んだその人の愛着行動に注目する必要があるのです。
恋愛依存症は女性だけでなく男性も発症します
恋愛依存症と聞くと女性だけ?と思うかもしれませんね。
「ダメ男に依存する女」という構造が簡単にイメージできると思います。
しかし、実は男性も恋愛依存症に陥ることがあります。
恋愛依存症にもいくつか種類があるんですが、男性が患うのは”回避依存症”というものです。
恋人と親密になるを避けようします。
「それって依存症なの?」と言いたくなりますが、”恋人から回避すること”に依存しているのです。
厳密に言えば、回避依存症は恋愛依存症には属さない!と主張する科学者もいます。
>>>回避依存症についてはこちらから(執筆中)
一方で、女性は”共依存”という症状に陥りやすいです。
ダメ男に依存してしまうという、まさに私たちがイメージしやすい方の動きをします。
恋愛依存症を放っておくと心がボロボロに!早め治療がオススメ
恋愛依存症の人は、早めの治療をオススメします。
なぜなら、精神衛生上よろしくないから。
頭では「今のままの恋愛ではいけない。早く抜け出さないと!」と思っているのですが、心は「別れたくない!」と叫んでいるのです。
つまり、矛盾した葛藤を抱えているんですね。
心理学用語で「接近ー回避コンフリクト」といいます。
たとえば、
- お金が欲しい!でも働きたくない…
- やせて美ボディになりたい!でも甘いお菓子も食べたい…
- 寝たい!でも締め切りが明日の朝までだ…
このように「やりたいこと」と「やりたくないこと」が衝突するのが、人間1番苦しいです。
さらに恋愛依存症は、恋人を優先し過ぎて、仕事に支障をきたしたり、友人関係に悪影響を及ぼします。
女性の場合は、ダメ男に引っかかって、金をせびられるケースもあります。
本人の心がボロボロになるまで深刻化させないようにするのが大切です。
治療方法について知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
「恋愛依存症に苦しむ女性の特徴と克服方法は?治さないと結婚後も不幸のまま」
まとめ!恋愛依存症は病気ではないが克服すべきである
恋愛依存症は病気ではないですが、軽くみてはいけません。
深刻化すれば心がボロボロになりますし、なるべく早めに治療するようにしましょう。
一人で解決するのが難しいのであれば、街のカウンセラーに相談してもOKです。
孤独に恋愛依存症と戦うよりも、一緒に戦った方が勝率は良いですからね。
私、城崎ジョーもあなたの力になります!
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